成功願望や嫉妬とは無縁…ベストセラー編集者の超独特思考
コンプレックスをバネにする。第2回【箕輪厚介さん】
■コンプレックスは人生という小説のネタになる。
…とまあコンプレックスを持って悩んでいる方には、あまり参考にはならない話かもしれません(笑)。でも、結局人生って全てが物語だと思っていて。コンプレックスもその物語のひとつの要素に過ぎないですよね。不遇で生まれたり、今ものすごい理不尽な状況にあったとしても、それをどう転がすか。
そういう意味で言うと、コンプレックスなんて人生という小説において、もってこいのネタじゃないですか。ぼくからの提案ですが、コンプレックスを、当事者の自分自身の他に、「これをどう商品にしようか」というプロデューサーのような“超上から目線”で見てみる。見た目が悪くて外を歩くのが恥ずかしいという自分がいるとして「この主人公がダイエットしてAKBなんかに入ったらめっちゃ面白い物語になるな」なんて考えるわけです。主人公の自分、これだけだと感情が揺れ動いて大変なので、感情を一切無視した悪徳プロデューサーの一面を持っておく。これって別に秋元さんのことを悪徳と言っているわけじゃないですからね(笑)。
もちろんコンプレックスが辛くてただただ泣いている小説でもいいんですよ。小説にいいも悪いもないですし。でもそれって売れないでしょ。どうせなら売れる小説にしたいじゃないですか。